裏方の仕事

■裏方の仕事

前回で、凄腕の職人である父のお話をさせていただきましたが、本日はそれを支えた母のお話です

実は私は子供の頃、母の事はこれといった特技もなくフツーだなと思っていたところがありました。

でも大人になり、仕事をもち、子供を育てる立場になってようやく母の凄さが身に染みて分かったのでした。

職人は仕事と自分の技にひたむきに向き合うことでその技術を向上させ、人が驚くほどの品を世に送り出します。

ということは、それ以外を支える誰かが絶対に必要なのです。

いわゆる裏方の仕事です。

決して表には出ないけれども、それを無くしては父の品はこの世に存在できない。

特に私が子供の頃の母は自身も重度の変形性股関節症の障害を抱え、親の介護をしつつ、子供を２人育て、父のサポートをして家事もこなしてと、もしそれが私の身にふりかかったらと想像すると、それはそれは大変だったろうな思います。

そして、私たち姉弟に「手伝って欲しい」と言ってきたこともありませんでした。（今思うと、もっと手伝えばよかったなと思っています）

そのおかげで私たちは自分の興味関心を広げ、能力を伸ばすことに時間を使うことがきました。

自分のできることを最善を尽くしてとりくむ。

その価値はエネルギー的に見ると父と母は同等です。

もしかすると母の行為に対して直接受け取る評価やお金という形ではかえってこなかったかもしれない、でもその心やエネルギーは別の形でかならず還元されています。

周囲を支える力、才能を支える力、それは気が付かれにくいけれども本当に素晴らしい無くてはならない才能です。

家庭を守っておられる方はこの素晴らしい能力をお持ちです。

子供の頃に母の資質に気が付けなかったのは、当時は華やかなもの、きらきらしたものが成功だと思っていたからです。

人はつい、華やかでキラキラしていて人目を惹くようなものを成功のゴールだと思いがちですし、そう思い込むような情報に溢れています。

その情報によって、目指すゴールが心からの望みや資質といったものからはずれてしまうと妬みを生んだり自己や他者に批判的になり苦しいものになります。

今、もし何か苦しみを抱えておられる場合、本当は何を目指したいのか、他人の成功がまぶしく見えて、それと同じゴールを目指して同じ山を登ろうとしていないか、心と身体の声にじっと耳をすませて聞いてみもいいかもしれませんね

お読みくださりありがとうございました

弥栄

マインドヘルスセラピスト

岩松千絵

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